【医師監修】医療顔脱毛で後悔しないためのポイント

【医師監修】医療顔脱毛で後悔しないためのポイント

顔の毛の自己処理を楽にしてくれる顔脱毛ですが、施術を受けるにあたって後悔したくないと考える方も多いのではないでしょうか。

「自己処理をしなくてよくなる」「化粧ノリをよくしたい」などの期待していた効果と実際の効果にギャップがあり、後悔する方が一定の割合で存在します。

本記事では、顔の医療脱毛を受けた方150人へのアンケート調査結果をもとに、顔脱毛をして後悔した理由や、後悔しないためのクリニック選びについて解説します。

顔は他の部位とは異なり、隠すことも難しい部分ですので、期待できる効果だけではなく、発生しうる負担やリスクも事前に把握しておくことが必要です。

医療脱毛とエステ脱毛の違いも含め、顔脱毛の実態をご紹介していきますので、判断の材料として参考にしていただければと思います。

【アンケート名】顔脱毛に関するアンケート
【調査日】2025年1月9日
【調査対象】顔の医療脱毛を受けたことがある20代~40代の女性
【調査人数】150人
【調査方法】アイブリッジ株式会社Freeasyを用いたインターネットリサーチ (調査元:メディクレール編集部)
※本記事で紹介するアンケート結果や体験談は個人の感想に基づいており、すべての方に同じ効果が得られるわけではありません。

顔脱毛をして「後悔した」と感じている方の割合は約7%

広告で見られるような「肌荒れ改善」「化粧ノリUP」などの効果を期待していても、どこかで「医療脱毛をしても効果が出なくて後悔するかもしれない」と考える方は少なくないのではないでしょうか。

顔の医療脱毛を受けた20〜40代の女性を対象に実施したインターネットリサーチによると、70%が「メリットが大きい」と回答する中、7%の方が「デメリットが大きい」と回答しました。

・顔全体のトーンが、ワントーンぐらい明るくなり、お肌が綺麗に見えるようになったのが何よりも嬉しいです。(40代・女性)
・スキンケア商品が肌に馴染みやすくなった。顔の産毛が減ったことで、手入れが楽になり、する頻度も減った。毛穴の詰まりなどによる肌荒れが減った。肌に透明感がでた。(20代・女性)
※これは一例であり、個人の体験に基づくものです。

顔脱毛を受けた大半の方が満足しているものの、後悔するケースも少なからずあるということが分かります。

では、「デメリットが大きい」と回答した方は、どのような点を不満に感じたのでしょうか。

顔の医療脱毛を受けて満足した点と不満を感じた点として、以下のような内容が挙げられました。

顔脱毛を受けて満足した点顔脱毛を受けて不満を感じた点
・自己処理が楽になった
・メイクのりが良くなった
・肌がトーンアップした
・毛穴が目立ちにくくなった
・肌トラブルが軽減された
・結果が出るまでに時間がかかった
・痛みが強かった
・予定した回数で理想の仕上がりにならなかった
・麻酔代・剃毛代などの追加費用がかかった
・肌トラブルが発生した
※2025年1月 20〜40代の女性を対象としたインターネット調査(メディクレール編集部調べ)
※アンケートの回答については個人の感想であり、効果を保証するものではありません

顔脱毛を受けることで「自己処理が楽になる」「肌が綺麗になる」などの期待通りの効果を実感している方が多いようです。

しかし、その効果を実感するまでの時間や痛みの程度、追加費用の発生などが不満につながりやすいようです。

以下の記事で紹介をしているように、脱毛の効果や理想の状態になるまでの回数は人によっても変化します。

関連記事:VIOの医療脱毛を受ける期間・頻度|回数ごとの経過についても解説

また、施術時の麻酔代・剃毛代が契約に含まれているかどうかも医療機関によって異なります。

よく調べないで契約をしてしまうと、イメージしていた内容と実際とのギャップが生じ、後悔をする結果になる可能性があります。

顔脱毛を検討するときには上記の点を十分に理解し、事前に適切な情報収集を行うことが重要です。

顔脱毛をして後悔する理由とは

顔脱毛を受ける前に期待していた効果が出るのであれば、後悔をすることはないのではないでしょうか。

以下の内容は、顔脱毛を受けた方が契約前に期待していた効果です。

  • 自己処理の負担をなくしたい
  • 化粧ノリをよくしたい
  • 毛穴を目立たなくしたい
  • 顔色をトーンアップさせたい
  • 肌トラブルを減らしたい

※2025年1月 20〜40代の女性を対象としたインターネット調査(メディクレール編集部調べ)

前述した「顔脱毛を受けて満足した点」と比べても、期待通りの効果を実感できている人が存在することが分かります。

ですが、7%の方は顔脱毛に不満を感じ、「後悔した」と回答しています。

また、結果として満足はしていても、不満に思うことが0だった訳ではない方もいるでしょう。気になるのはその理由です。

この章では、顔脱毛をして後悔する可能性がある理由について解説していきます。

最初に契約した回数では足りなかったから

顔脱毛をして後悔する理由の一つ目は、「最初に契約した回数では足りなかったから」です。

顔脱毛による仕上がりには個人差があるため、当初予定していた施術回数では満足できる結果が得られず、後悔する場合があります。

当編集部が独自にリサーチしたアンケート結果においても、約4割の女性が初回で契約した回数では満足しなかったと回答し、さらにその役半数が追加で施術を受けていることがわかりました。

顔脱毛初回契約回数で満足した?

では、医療脱毛でツルツルな仕上がりを実現するまでに必要な施術回数は何回なのでしょうか。

顔脱毛ツルツルになったタイミング

ツルツルになったタイミングで最も多いのは「6~8回」であり、期間にして約1年かかる方が多いようです。

一方で、自己処理が楽になったと感じるまでに必要な施術回数で最も多かった回答は「4~6回」という結果で、期間にして4~6か月と比較的早期に顔脱毛に効果を実感できる方多いことがわかりました。

自己処理を楽にする程度で良いのか、完全にツルツルにしたいのか、期待する効果によっても異なりますが、初回で契約した施術回数で満足できなかったということは、少ない回数で契約する方が多いのでしょうか。

併せて、初回で契約した施術回数についても確認してみましょう。

顔脱毛を初回に契約した回数

初回の契約では「5~7回」が31.3%と最多で、ついで「2~4回」という結果でした。

日常の自己処理の負担を軽減させるためには、一定回数の施術でも効果を実感できる可能性があるものの、完全なツルツル肌を目指す場合には一般的な契約回数では満足できない可能性も考えられます。

特に女性はホルモンバランスの関係などで仕上がりに個人差が生じやすく、毛が生える周期や毛質の違いによっても必要な回数が変わってきます。

顔脱毛を検討するときは、これらの点を十分に理解し、長期的な視点で施術を受けることが重要です。

部位によっては痛みが強かったから

二つ目の理由は、「部位によって痛みが強かったから」です。

医療脱毛では、レーザーを当てた際に発生する熱が周辺の組織に伝わることで痛みを感じることがあります。

アンケート結果によると、顔の医療脱毛の初回施術で痛みを感じた程度と割合は以下のようになっています。

目・口まわりとおでこの痛み目・口まわりとおでこを除いた部分の痛み
全く痛みを感じなかった23%30%
少し痛みを感じた63%59%
強い痛みを感じた14%11%
※2025年1月 20〜40代の女性を対象としたインターネット調査(メディクレール編集部調べ)

この結果から、顔の医療脱毛によって7割以上の方が少なからず痛みを感じていたことがわかります。

・おでこや鼻の下などは身体がビクッとなってしまうほど、痛みが強かった。(30代・女性)
・鼻下はすごく痛かったです、鼻からの笑気麻酔だったので鼻下の時は麻酔の効きが悪かったです。(20代・女性)
・施術部位によっては、かなりの激痛を感じてしまいました。特に、額や鼻下の施術時の痛みが強くて、辛かったです。(40代・女性)
※これは一例であり、個人の体験に基づくものです。

口コミにもあるように、おでこや鼻の下などの皮膚が薄く毛が密集してる部位では、痛みを感じやすいことがわかっています。

医療脱毛では、痛みが強く出やすい部位に麻酔をしてから脱毛することもありますが、それでもわずかに痛みを感じる方もいるようです。

痛みの程度には個人差があり、使用する機器やレーザーなどの出力によっても異なります。

顔脱毛を検討するときは、痛みの可能性を考慮し、事前に十分な情報収集や相談を行うことが重要です。

施術中に我慢できないほどの痛みを感じた場合は、出力調整について相談してみましょう。

シミ・そばかすが濃くなったから

顔脱毛後に、シミやそばかすが濃くなり、顔が老けたように感じることも後悔を感じるの原因のひとつに挙げられています。

実際には、脱毛がシミやそばかすを直接的に引き起こすことはありません。

しかし、脱毛後の肌はデリケートな状態になりやすいため、適切なケアを怠ると日常生活で紫外線のダメージを受けやすくなり、結果的にシミが発生する可能性があります。

脱毛後の肌の状態は、個人の肌質や施術部位によっても異なります。特におでこやまゆ毛のまわりはデリケートになりやすく、医療脱毛後に肌の赤みがでやすいのが特徴です。

参考:日本医学脱毛学会「4.顔面(髭・眉・睫毛・耳介・前額部)」

アンケート結果でも約20%の方が「シミ・そばかすが濃くなった」「肌トラブルが起きた」と回答しています。

・顔脱毛を受けて後悔した点は、施術後の肌トラブルが予想以上に大きかったことです。施術後、肌が非常に敏感になり、一時的に赤みや乾燥が強く出てしまいました。特に乾燥は思った以上にひどく、保湿ケアを徹底してもなかなか改善しない時期がありました。(20代女性)
・医療脱毛は光線の強さが違うので、施術後顔がしばらく腫れたままになり、半日会社を休むことになりました。(30代女性)
※これは一例であり、個人の体験に基づくものです。

肌トラブルを防ぐためには、脱毛後に指示どおりの冷却や保湿を心がけ、外出時に日焼け止めなどの紫外線対策を行うことが重要です。

肌の赤みが長引く場合は医師の診察を受けましょう。

照射してもらえない箇所があったから

顔脱毛は必ずしも全てのパーツに施術が受けられるわけではなく、希望どおりの施術を受けられなかったことが後悔に繋がる可能性もあります。

医療脱毛では、照射したレーザーなどが毛根(毛の地肌に埋まっている部分)のメラニン(肌や毛の色を構成する色素)に反応することで、ダメージを加えるメカニズムを利用しています。

例えば、目の周りはレーザーの光が目に悪影響を及ぼす可能性があるため、照射を避けることが一般的です。

・余り強い光線で照射を受けたわけではないのですが、施術後目がしばらくの間チカチカして、30分ほど安静にした状態がありました。(30代女性)
・目の周りの産毛が一番気になっているが、当ててもらえなかったのが残念です。(30代女性)
※これは一例であり、個人の体験に基づくものです。

また、炎症の強いニキビ、日焼けや黒ずみのある肌なども含まれているメラニンの量が多く、レーザーなどを照射すると、肌のメラニンが過剰に反応し、やけどなどの肌トラブルにつながる可能性が高くなるため、安全性を考慮して避けることがあります。

・私は頬に濃い目のほくろがいくつかあるのでそこは照射できなかったのが残念でした。(20代女性)
・頬に痣があるため全体はせずにパーツ対応としましたが、痣を避けて全体すれば良かったなと思っています。(40代女性)
※これは一例であり、個人の体験に基づくものです。

しかし、医療脱毛では多少の日焼け肌にも対応できる蓄熱式のレーザー脱毛器も開発されています。

蓄熱式(低出力のレーザーを皮膚の浅い部分に照射する脱毛器)は、熱破壊式(高出力のレーザーを皮膚の深い部分に照射する脱毛器)よりうぶ毛の脱毛に向いており、メラニンへの刺激も少ないことが多いです。

脱毛器の種類が豊富なクリニックでは、個々の肌の状態に合わせた適切な施術を提供できる可能性があるため、相談してみると良いでしょう。

参考:日本医学脱毛学会「ダイオード」

顔脱毛で後悔しないためのクリニックの選び方

ここまで、情報不足による理想とのギャップが不満に繋がってしまうケースや、後悔につながる可能性のある理由も、事前情報があれば解消ができる可能性があることをお伝えしてきました。

ここからは、顔脱毛で後悔しないためのコツを4つご紹介します。クリニックを選ぶ際の参考にしてください。

それぞれ詳しく見ていきましょう。

医師が在籍しているかを確認する

顔脱毛で後悔しないためには、医師が在籍している医療脱毛のクリニックや病院を選ぶことが重要です。

毛が生える周期や毛質によっても顔脱毛の効果の表れ方は変化します。

医師が在籍しているクリニックを選ぶことで、個々の肌質や体質から的確な施術内容を提供してもらえます。

敏感肌やアトピー肌の方でも、個々の状態に合った施術内容を選択してもらえるため、肌トラブルが発生するリスクを減らすことができるでしょう。

また、厚生労働省が2001年に「脱毛行為等に対する医師法の適用」を発表しており「用いる機器が医療用であるか否かを問わず、レーザー光線又はその他の強力なエネルギーを有する光線を毛根部分に照射し、毛乳頭、皮脂腺開口部等を破壊する行為」は医療行為に該当するとされています。

参考:厚生労働省|医師免許を有しない者による脱毛行為等の取扱いについて

医療脱毛は医師または、医師の指示を受けた看護師が行えることですので、誰が施術をしてくれるのかも確認をすることで安心して施術を受けられるでしょう。

施術後の肌トラブルに対しては必要に応じた冷却や保湿の指示だけではなく、外用薬の処方が受けられます。

とはいえ、医師が在籍していても、適当な対応を行うクリニックもあるため注意しましょう。

医師の在籍を確認して満足するのではなく、「契約前の問診があるか(肌質・毛質等の確認も含む)」「デメリット・リスクについても説明してくれるか」といった点まで確認をしておけると安心です。

「5回で脱毛完了」などのプランを鵜呑みにしない

顔脱毛の仕上がりには個人差があるため、クリニックが提示する「◯回で脱毛完了」といったプランを信じるのは避けましょう。

「〇回で脱毛完了」といったプランを見ると少ない回数で理想の仕上がりになると期待してしまう方も少なくないでしょう。ですが、想定していた回数では満足できない方が約半数いるのが実態です。

・鼻下や唇下の産毛は、他の部位よりも効果が薄く、何度も施術しないといけない。(20代女性)
・顔の毛質は産毛に近い毛質が多い為か回数を重ねないと脱毛効果が出ない事です。トータルで20回程顔の医療脱毛をしていますが完全にツルツルにはなっていません。(30代女性)
・数回の施術で効果を感じられると思っていたものの、私の場合は思ったより回数が必要で、コスト面で予算を超えてしまったことも後悔の一因です。脱毛後の肌ケアの重要性をもっと早く理解しておけば良かったと思っています。(20代女性)
※これは一例であり、個人の体験に基づくものです。

当編集部が実施した同調査によると、「医療脱毛によるツルツルな仕上がりを実感できた回数」は「6~8回」が最も多く、「自己処理が楽になったと実感できた回数」でも「4~6回」という回答が多かったように「〇回で脱毛完了」と提示されている回数では不足する可能性があります。

「完全にツルツルにしたい」「自己処理を楽にしたい」など、脱毛をする目的によっても必要な回数は変化しますし、施術時の肌の状況によっては納得のいく施術を受けることができない場合もあります。

後悔しないためにはカウンセリング時に、自身の希望する結果や可能性のある追加費用について詳しく相談することが重要です。個人差を考慮し、柔軟な対応ができるクリニックを選ぶことが望ましいでしょう。

また、エステ脱毛だと医療脱毛より照射の出力が低くなるため、より多くの回数が必要になる可能性があります。そうした点も考慮して検討しましょう。

照射可能な範囲を確認する

顔脱毛はクリニックによって照射可能な範囲が異なる場合があるため、後悔しないためには事前の確認が必要です。

前述したニキビや日焼け、黒ずみなどの肌トラブルがある部位のほかにも、髪の毛やまゆ毛、目や唇のまわりなど、照射を控える部位がクリニックによって異なることがあります。

一般的に顔脱毛では、おでこ、ほほ、もみあげ、鼻、鼻下、あご、あご下などにエリアがわかれていますが、クリニックによってはさらに細かく分類していることもあります。

顔脱毛パーツ

期待する内容と実際の施術内容に相違が生じないよう、必要に応じてお問い合わせフォームなどを利用し、事前に詳細を確認しましょう。

追加料金について確認する

予想外の請求が発生して後悔することを防ぐため、顔脱毛のプランに含まれない追加料金も含めた総額の確認が重要です。

顔脱毛にかかった総額

アンケート結果を見ると施術にかかった総額は5万円~40万円と幅広く、「30~40万円未満」を除いてどの金額帯にも該当者が10%以上いることがわかります。

オプション費用の有無や金額はクリニックごとに異なる規定が用意されていることが多く、その内訳も異なります。

追加費用の内容は施術時に発生するもののみでなく、カウンセリング代や予約変更・キャンセル代が発生する場合もあるようです。

  • 麻酔代
  • 剃毛代
  • 予約変更・キャンセル代
  • カウンセリング代
  • 初診・再診代
  • 肌トラブル時の診察代
  • テスト照射代
  • 薬処方代
  • 打ち漏れ時の追加照射代

施術後の肌トラブルが起きたときのために、診察料やアフターケアの料金なども併せて確認しておくと良いでしょう。

顔脱毛についてよくある質問

最後に顔脱毛のよくある質問について答えていきます。同じ疑問をお持ちの方は参考にしてください。

顔脱毛は医療とエステどちらが効果的ですか?

医療脱毛のほうが選択できる施術の種類も多く、エステ脱毛よりも強いエネルギーをの光線などを利用して照射するのでより高い効果を期待できます。

医療脱毛とエステ脱毛の違いは以下のとおりです。

医療脱毛エステ脱毛
概要レーザーや強いエネルギーの光線、針などを利用して、毛乳頭(※)や皮脂腺(※)の開口部などを破壊することで脱毛する医療脱毛より弱出力の光線を使用し、毛乳頭や皮脂開口部などを破壊せずに脱毛する  
主な施術・レーザー脱毛
メラニンに反応するレーザーを照射する脱毛
・光脱毛
可視光線(目で見える光線)を照射する脱毛
・電気脱毛
毛穴に針を通して電気を流す脱毛
光脱毛

(※)毛乳頭:毛根の一番下にある毛の発生や成長に関わる部分
(※)皮脂腺:毛根にくっついている皮脂を分泌する器官。皮脂は皮膚や毛を保護的す役割がある

参考:独立行政法人 国民生活センター「なくならない脱毛施術による危害」

医療脱毛は毛乳頭や皮脂腺の開口部などを破壊することで、より高い脱毛の作用を得られますが、破壊行為は人体に影響を与える行為であり医療行為に該当します。

医療行為は医師または医療従事者が行うこととされており、医療資格を有していないエステ脱毛では禁止されています。

参考:厚生労働省|医師免許を有しない者による脱毛行為等の取扱いについて

エステ脱毛は医療脱毛よりも弱い光線を照射して一時的にムダ毛を取り除きますが、毛の成長を抑制することに留め、「医療行為ではない範囲」で行われるよう制限されています。

医療脱毛ほどの仕上がりは期待できません。

医療脱毛は高出力のレーザーなどを照射することにより痛みを感じやすいものの、毛の発生に関わる部分を破壊することで、エステ脱毛よりも高い結果が望めます。

施術前後の肌のケアを怠ると肌トラブルに繋がる可能性もありますので、保湿ケアの徹底、日焼け対策の徹底などを忘れずに行いましょう。

顔の毛をツルツルにしたい場合は何回施術を受ける必要がありますか?

顔の毛がツルツルになるまでの施術回数は、個人差があり一概に言えません。

アンケート結果によると、レーザー脱毛で顔の毛がツルツルになるまでの必要な回数は以下のとおりでした。

顔脱毛ツルツルになったタイミング
※2025年1月 20〜40代の女性を対象としたインターネット調査(メディクレール編集部調べ)

この結果から6〜8回が27%と最も多いものの、9回以上必要になった方も25%いることがわかります。

日本医学脱毛学会によると、女性のヒゲの医療脱毛(電気脱毛)では、2週間以上の間隔で10〜20回の施術を推奨しています。

顔の毛がツルツルになるまでの回数は、個人の毛質やホルモンバランス、脱毛方法などで異なり、施術期間が数年かかることも珍しくありません。

参考:日本医学脱毛学会「4.顔面(髭・眉・睫毛・耳介・前額部)」

契約時には、自身の毛質や肌質も踏まえた相談を行い、余裕を持った回数を選択するとよいでしょう。

顔脱毛をすると毛穴が広がりますか?

顔脱毛の直後に毛穴の広がりが目立って老けるように見えることがありますが、多くは一時的な現象です。

毛穴が広がって見える要因

  • 高出力でレーザーを当てたことによる一時的な炎症や赤み
  • 一時的な肌のバリア機能低下による皮脂分泌の増加
  • 肌のコラーゲンやエラスチンの減少が進んでいる場合に脱毛時の刺激

アンケート結果でも、32%の方が顔脱毛を受けて「毛穴が目立ちにくくなった」と回答しています。

とはいっても、顔脱毛後には刺激を受けて肌のバリア機能が低下し、乾燥しやすく敏感な状態になっているのでしっかりと肌ケアを行うことが重要です。

一例として、下記のような肌ケアを検討してみてもよいでしょう。

①クレイマスクや酵素洗顔での毛穴ケア

週1~2回、クレイマスクや酵素洗顔で、毛穴の汚れや古い角質を優しく除去すると、毛穴詰まりの防止や引き締め効果が期待できます。

②ビタミンC誘導体の使用

ビタミンC誘導体は、皮脂分泌の抑制や毛穴引き締め効果があります。化粧水や美容液として取り入れるのが手軽で良いでしょう。

③熱を持っている部分の冷却ケア

脱毛後数日間は、冷却ケアを継続することで炎症を抑えて毛穴の広がりを予防できます。

④適切な保湿で肌を整える

保湿剤をこまめに塗り、肌を乾燥から守ることで、毛穴の目立ちを軽減することができます。水分と油分のバランスが取れた肌を目指しましょう。

※もともとの肌質などによっても効果は変化しますので、ご注意ください。

顔脱毛をすると毛が硬毛化するのですか?

顔脱毛は毛が硬毛化(うぶ毛が太くなること)することがあり、アンケートでも10%の方が硬毛化が起きたと回答をしています。

医療脱毛ではうぶ毛に弱い出力のレーザーを照射したときに、毛根を取り巻く組織(毛包)の血管を破壊させるほどの刺激が加わらないと、十分な脱毛作用が起きずに硬毛化が生じる可能性があります。特に顔の毛はうぶ毛が硬毛に変わりやすい特徴があり、ホルモン異常の疾患がある女性などが硬毛化しやすいため、適切な照射方法や波長の工夫が必要です。

参考:日本医学脱毛学会「4.顔面(髭・眉・睫毛・耳介・前額部)」

硬毛化が生じた場合は、別の脱毛方法に変えるなどの対策をとることがあり、施術期間が長引く可能性があります。

顔脱毛を検討するときは硬毛化のリスクも踏まえ、専門家と十分に相談することが大切です。

まとめ

本記事では、アンケートをもとに顔脱毛を受けて後悔する要因について解説しました。

約7%の方が後悔していると回答をしており、後悔につながる可能性のある、顔脱毛で不満に感じているポイントとしては以下の内容が挙げられました。

顔脱毛を受けて不満に感じたポイント

  • 効果が出るまでに時間がかかった
  • 痛みが強い
  • 最初に契約した回数では理想の仕上がりにならなかった
  • 追加費用がかかった(麻酔代・剃毛代等)
  • 予想よりも費用が高くついた
  • 肌トラブルが起きた
  • 照射してもらえない箇所があった
  • 硬毛化が起きた
  • しみ、そばかすが濃くなったと感じた

顔脱毛では、理想的な状態に仕上がるまで時間や痛みの程度、追加費用の発生などによって、一部の女性が後悔を感じています。

ですが、実は事前にしっかりと顔脱毛に関する情報を集めておくことで防げるポイントもあります。

顔脱毛で後悔しないためには、前もって以下のような情報を確認しておきましょう。

  • 自分の毛質、肌質にあった脱毛方法
  • 自分の期待する状態と、その状態の実現に必要な施術回数
  • オプション料金なども含めた費用の総額
  • 痛みや肌トラブルの可能性
  • 施術前施術後の適切な肌ケア

個人の毛質やホルモンバランス、毛が生える周期で効果の現れ方が変化する顔脱毛ではこれらの情報を一人で判断するのは難しく、事前にクリニックで相談することをおすすめします。

クリニックを選ぶ際には「医師が在籍しているか」「契約前の問診を行ってくれるか」「デメリット・リスクも含めて情報を提供してくれるか」という3点を意識して検討をしましょう。

顔脱毛で後悔をしないためには、すぐに契約をせず、必ずカウンセリングを受けた後に、クリニックを選びましょう。