顔の医療脱毛をするメリット・デメリット|効果があった人・なかった人の声を紹介

「顔脱毛をする前にメリット・デメリットを知りたい」と考えたことはありませんか?
顔脱毛には、多くの人が期待する魅力的な効果がある一方で、デメリットも存在します。
顔脱毛を受けることで得られるメリットは、個人のニーズによって異なるでしょう。
例えば、産毛を目立ちにくくして自己処理の頻度を減らしたいと考える人がいれば、肌をツルツルにして美肌効果を追求したいと希望する人もいます。
同様にデメリットと感じる点も個人によって異なります。
顔脱毛の効果を引き出すための肌ケアが手間だと考える人や、顔脱毛で得られるメリットに対して費用が高額だと感じる人もいるでしょう。
メディクレール編集部では、顔の医療脱毛を経験した20~40代の女性150人を対象に実施したアンケート結果をもとに顔の医療脱毛のメリットとデメリットを調査しました。
本記事では、以下の内容について紹介します。
- 顔脱毛した人に聞いた本音
- 顔脱毛のメリット
- 顔脱毛のデメリット
- 顔脱毛のクリニック選びで確認したいポイント
医療脱毛の契約を検討する前の参考にしていただければと思います。
【アンケート名】顔脱毛に関するアンケート 【調査日】2025年1月9日 【調査対象】顔の医療脱毛を受けたことがある20代~40代の女性 【調査人数】150人 【調査方法】アイブリッジ株式会社Freeasyを用いたインターネットリサーチ (調査元:メディクレール編集部) ※本記事で紹介するアンケート結果や体験談は個人の感想に基づいており、すべての方に同じ効果が得られるわけではありません。 |
目次
顔脱毛した人に聞いた本音|効果があった人・なかった人・後悔した人の声も
顔脱毛の広告など魅力的な情報だけではなく、実態を知ってから自分に合うかを判断したい、という人も少なくないでしょう。
この章では、顔の医療脱毛を経験した20~40代の女性150人の体験談をもとにユーザ-の本音を公開していきます。
顔脱毛はメリット・デメリットのどちらが大きいと感じたか
顔の医療脱毛を経験した20~40代の女性を対象に、メディクレール編集部がおこなったアンケート結果によると、顔の医療脱毛に対して約70%の人が「メリットが大きい」と回答しています。

メリットが大きいと回答した理由には「自己処理の頻度が減った」「化粧ノリがよくなった」「肌がトーンアップしたと感じた」などが多く見られました。
- 顔全体のトーンが、ワントーンぐらい明るくなり、お肌が綺麗に見えるようになったのが何よりも嬉しいです。(40代/女性/自営業)
- 肌が綺麗に見えます。脱毛したあと友人に肌綺麗になったねとたくさん言われました。効果はかなりあると感じました。(20代/女性/パート・アルバイト)
- スキンケア商品が肌に馴染みやすくなった。顔の産毛が減ったことで、手入れが楽になり、自己処理をする頻度も減った。毛穴の詰まりなどによる肌荒れが減った。肌に透明感がでた。(20代/女性/学生)
※アンケートの回答については個人の感想であり、効果を保証するものではありません
一方、デメリットを感じたと回答した人は約30%で「効果が出るまでに時間がかかった」「痛みが強かった」などの声が寄せられています。
- ある程度回数を重ねなければ効果が実感できず、脱毛が完了するまでに思っていたよりも長い期間が必要でした。(40代/女性/自営業)
- かなり施術は痛みが生じました。その分見返りは大きいですが、かなりの痛みなので同じ女性の方は辛いと感じるかもしれません。(20代/女性/パート・アルバイト)
- 少ない回数だとツルツルになるわけではないためなくなるまで回数を重ねたら良かったと思う。毛自体は減ったが、やはりまだ自己処理しないといけないのが難点である。(30代/女性/専業主婦)
※アンケートの回答については個人の感想であり、効果を保証するものではありません
また、効果を実感するためには「回数を重ねる必要がある」という声が多く見られたので「初回に契約したプランの施術回数で満足いく仕上がりになったのか」という質問をしてみました。

結果としては、約4割の人が初回に契約したプランだけでは満足のいく仕上がりにならなかったと回答しました。
医療脱毛は主にレーザーを使用して毛根を破壊し、毛の再生を抑制するものです。
この仕組みはレーザーの特定の波長が毛のメラニン色素に吸収され、そのエネルギーが熱に変わり、毛包や毛乳頭を破壊することで毛の再生が抑制されます。
※毛包とは:毛根を生成・保護して抜けないように支持し、毛髪が育つうえで重要な役割を担っている皮膚組織です。
※毛乳頭とは:毛の発生や成長の根源となる部分で、栄養分を取り込んで、隣接する細胞に送る組織。
顔の毛は産毛が多く、メラニン色素が薄いという特徴があるため、効果を実感するまでに時間がかかる傾向があります。
そのため、顔の脱毛治療は一般的に8~10回程度の施術を推奨されているのに対し、実際に初回で契約する回数は5~7回が多いようです。

このように、当初の予定よりも多くの施術が必要となる場合があり、それに伴い費用も増加する可能性があります。
あくまで、前述した「一般的な顔脱毛の施術回数は8~10回」というのは推奨されているだけの回数であり、個人の肌質や毛質、使用する機器の種類によっても必要な施術回数は異なります。
契約をする前にカウンセリングで、希望の脱毛効果や施術回数、予算について医師へ相談することが重要です。
顔脱毛を始めたきっかけ
顔脱毛にメリットを感じた人もデメリットを感じた人も、どのようなニーズがあり顔脱毛を契約したのでしょうか。
メディクレール編集部が実施した同調査によると、顔脱毛を始めたきっかけとして最も多かったきっかけは、「自己処理が面倒」と64%の人が回答しました。
その他の回答も併せて、以下の表にまとめました。
人数 | 割合 | |
---|---|---|
自己処理が面倒 | 96人 | 64% |
化粧ノリをよくしたい | 79人 | 53% |
毛穴を目立たなくしたい | 75人 | 50% |
顔色をトーンアップさせたい | 67人 | 45% |
産毛の濃さが気になる | 56人 | 37% |
肌トラブルを減らしたい | 53人 | 35% |
友人や知人に勧められた | 15人 | 10% |
その他 | 1人 | 1% |
「自己処理が面倒」に次いで多い回答が「化粧ノリをよくしたい」で53%、「毛穴を目立たなくしたい」が50%と、美容面での効果を期待して顔脱毛を始めた人も多いようです。
こうした理由で始めた顔脱毛で、約75%の方は効果を実感できたと回答しています。
しかし、一定の方が「デメリットが大きい」と回答していました。実感できた効果では満足できていなかったり、施術回数や費用に負担を感じたり、顔の医療脱毛を契約した時には想像していなかった要因が関係しているとも考えられます。
顔脱毛にかかった総額
顔脱毛にかかる費用は、施術を受けるクリニックやプラン、施術範囲などによって異なります。
アンケート結果によると顔の医療脱毛にかかった総額は、5万円未満から40万円以上と、幅広い費用が報告されました。
最も多かった価格帯は、5~10万円未満で17%、次いで10~15万円未満が16%ですが、特定の価格帯に集中しているわけではなく、全体的にまんべんなく分布していることがわかります。

この総額の内訳には、契約後に発生した追加費用も含まれており、以下に実際に追加で発生した費用をまとめます。
- 麻酔代、剃毛代
- 予約変更・キャンセル代
- カウンセリング代/初診代
- 肌トラブル時の診察代
- 薬処方代
- テスト照射代
- 打ち漏れ時の追加照射代
55%の方が追加費用は発生していないと回答をしていますが、このように予期せぬ追加費用が発生する可能性もありますので、契約前に「施術料金」以外にかかる費用を確認しておくことが重要です。
また、クリニック選びのポイントとして、こうした費用面を重視される人は多く、「費用の安さ」を重視した人は47%、「追加費用の有無」は25%というアンケート結果でした。
期待していた通りの仕上がりが実現されても、費用面がネックとなり満足できないケースもあるようです。
・身体の脱毛に比べ、つるつるレベルに達するまでの施術回数が多く、費用がかさんだこと。(30代/女性/専業主婦) ・数回の施術で効果を感じられると思っていたものの、私の場合は思ったより回数が必要で、コスト面で予算を超えてしまったことも後悔の一因です。(20代/女性/会社員) ※アンケートの回答については個人の感想であり、効果を保証するものではありません |
クリニック選びの際には、費用面をしっかり確認することも大切です。しかし、かかった費用に対して満足できる効果を得るためにも、施術者の技術や経験、クリニックの設備や通いやすさなど、さまざまな要素を総合的に判断することをおすすめします。
一般的に言われる顔脱毛のメリット
個人のニーズによっても顔の医療脱毛を受けるメリットは異なりますので、一般的に言われている顔脱毛のメリットを紹介します。
アンケートによる体験者の声と照らし合わせながら、詳しく解説していきます。
化粧ノリがよくなる
顔脱毛によって産毛やムダ毛が減ることで、肌とファンデーションの密着力が高まり、ベースメイクの仕上がりがよくなる可能性があるといわれています。
実際、アンケート調査では41%の人が「化粧ノリがよくなった」と回答しています。
・毎朝カミソリで顔の毛を剃っていたので手間がなくなりました、また化粧ノリが良くなり肌がツヤツヤになりました。(20代/女性/自営業) ・顔全体的に明るくなったように感じ、今まで感じなかった化粧ノリがわかるようになった。(30代/女性/専業主婦) ※アンケートの回答については個人の感想であり、効果を保証するものではありません |
また、基礎化粧品の使用感についても変化を感じるケースがあります。アンケートでは、20%の人が「化粧水や美容液の効果を実感しやすくなった」と報告がありました。
さらに、「肌トラブルが軽減された」と回答した人が25%、「肌が滑らかになった」と答えた人は21%でした。
・肌に対する化粧水等の化粧品の浸透率が以前よりもよく感じ肌の調子もよく、肌色も白くなってかなり薄くファンデーションを塗る程度でメイクが済んでおり時短になっています。(30代/女性/パート・アルバイト) ・肌のざらつきが減り化粧ノリがよくなった。毛穴の開きが気になっていたが、少し軽減された。顔のトーンが明るくなった。(30代/女性/会社員) ・スキンケア商品が肌に馴染みやすくなり、毛穴の詰まりなどによる肌荒れが減った。肌に透明感がでたように感じます。(20代/女性/学生) ※アンケートの回答については個人の感想であり、効果を保証するものではありません |
ただし、女性はホルモンバランスの関係などで仕上がりに個人差が生じやすく、期待した通りに効果が得られるとは限りません。
事前にカウンセリングで気になる点について、医師に相談することが大切です。
毛穴が目立たなくなる
顔脱毛によって毛穴が目立たなくなるという点も、一般的にメリットのひとつとして挙げられています。
アンケートによると、32%の人が顔脱毛後に「毛穴が目立ちにくくなったと感じた」と回答しています。
毛穴が目立つ要因はさまざまです。
- 産毛の密集
- 皮脂の過剰分泌
- 毛穴の詰まりと皮脂の酸化
- 年齢による肌の変化
顔の産毛自体は、薄く色素も少なく、1本1本はそんなに目立ちません。
しかし、多くの産毛が密集することで肌がくすんで見えたり、ホルモンバランスの変化やメイク汚れにより毛穴が目立ったりする場合があります。
顔脱毛によって毛根から毛がなくなることで毛根縮み、毛穴が縮小することが多いです。
産毛がなくなることで、肌表面が滑らかになり、毛穴が目立ちにくくなることに加え、肌のトーンが明るくなったと感じる人もいるようです。
特に鼻周りは、細かな産毛が密集しやすい部位です。そのため、産毛が原因で毛穴が目立っている場合は、産毛がなくなることで毛穴が目立ちにくくなる可能性があります。
また、レーザー照射により皮膚内の線維芽細胞が刺激されることでコラーゲンの再生が促進され、肌の張りが良くなる可能性もあります。
※線維芽細胞とは:結合組織をつくる重要な細胞で、皮膚の機能を保つ上で最も重要な細胞です。
ただし、顔脱毛の効果は個人差があり、すべての人に同じ効果が得られるわけではありません。
毛穴を完全に消したい場合は医療脱毛だけでなく、フラクショナルレーザーなどの専門的な毛穴治療も専門家に相談のうえで検討する必要があるでしょう。
主な毛穴治療 | |
フラクショナルレーザー | 顔脱毛後の肌の質感を改善し、コラーゲン生成を促進するため、肌を滑らかにし、引き締め効果も得られます。 毛穴やニキビ跡の改善にも効果があり、脱毛後の肌ケアに非常に適しており、ダウンタイムが少ないのが特徴です。 |
ケミカルピーリング | 顔脱毛後は肌が乾燥しやすくなるため、ターンオーバーを促進し、古い角質を取り除くことで、毛穴の詰まりを解消します。 特に肌の調子が崩れやすい場合に効果的です。 |
エレクトロポレーション(美顔治療) | 電流を使って美容成分を皮膚深層に浸透させるため、顔脱毛後の乾燥や肌荒れを防ぎ、肌の質感を改善するのに最適です。 |
顔脱毛後には肌の敏感さや紫外線対策の必要性など、注意すべきポイントもありますので、毛穴治療を併用する場合のリスクなども確認をしておくことが大切です。
自己処理による肌トラブルが減る
顔の皮膚は薄くデリケートであり、日々の自己処理は肌への負担となる可能性があります。
特に凹凸の多い鼻やあご周りは、自己処理時に肌を傷つけやすく、ニキビや炎症などの肌トラブルを引き起こしやすい部分です。
そのため、顔脱毛によって自己処理の頻度が減ることで、肌トラブルの減少にもつながる場合があります。
実際に、アンケートでは、51%の人が「自己処理が楽になった」と回答し、25%の人が「肌トラブルが軽減された」と報告しています。
- 顔脱毛する前は3日に一度は必要だった「顔剃り」が必要じゃなくなったこと。肌への負担が減り手間が少し省けた。(40代/女性/会社員)
- 自己処理をする必要がなくなったことで、肌荒れやカミソリ負けといったトラブルから解放されました。(20代/女性/会社員)
- メイク前の、除毛作業が不要になったことです。カミソリでの肌へのダメージや、保湿用クリームの購入が不要になりました。(40代/女性/専業主婦)
※アンケートの回答については個人の感想であり、効果を保証するものではありません
医療脱毛は、毛根から毛をなくすため、処理すべき毛自体が減少することで雑菌の侵入による炎症のリスクを軽減できる可能性があります。

ただし、施術による反応や効果には個人差があります。
特に敏感肌の人や、過去に肌トラブルの経験がある場合は、脱毛方法を検討する必要もあります。
肌質や既往歴を事前に医師に共有し、自身に合った脱毛方法を確認するようにしましょう。
クリニックでは教えてくれない?顔脱毛のデメリット
医療脱毛はエステ脱毛と比較して、高い効果が期待できますが、メリットだけではなくデメリットやリスクについても理解しておくことが重要です。
この章では、アンケート調査でわかった、顔脱毛のデメリットについて詳しく解説します。
顔の医療脱毛を検討する際の参考にしてみてください。
照射後は肌が敏感になる
医療脱毛とエステ脱毛では使用する機器の種類や毛を処理する方法が異なります。
医療脱毛(レーザー脱毛) | エステ脱毛(光脱毛) | |
---|---|---|
使用する機器 | 医療機関専用の高出力レーザー機器を使用 ・アレキサンドライトレーザー ・YAGレーザー など | エステ用の光脱毛機器を使用 ・IPL(インテンス・パルス・ライト) ・SHR(スーパーヘアリムーバル) など |
効果 | 毛根を破壊し、永久脱毛が可能 | 毛の成長を抑制し、減毛・抑毛効果にとどまる |
施術者の資格 | 医療従事者(医師・看護師) | 資格なしでも施術可能 |
医療脱毛では毛根から破壊することで永久脱毛を実現することも可能ですが、高出力のレーザーを使用するため、照射した部位は、一時的に乾燥しやすく敏感な状態になります。
少しの日焼けや汗、摩擦による刺激でも赤みやヒリヒリ感が出やすくなる可能性があるため、照射後の「保湿ケア」「紫外線対策」「刺激の少ないスキンケア」が重要です。特に夏場は汗をかきやすいため注意が必要です。
アンケート調査では、13%の人が「肌トラブルが起きた」と回答しています。
顔脱毛による肌への刺激を避けるために、照射後は以下の点に注意をしましょう。
- サウナや激しい運動を控える
- 入浴時はぬるま湯にする
- 外出時は十分な紫外線対策をする
- 肌の回復を助ける丁寧なスキンケアをおこなう
照射後の肌は熱が溜まりやすく、体を温める行為は炎症を悪化させるリスクがあります。
入浴時には、38℃以下のぬるま湯でシャワーを軽く浴びる程度に留めるとよいでしょう。
また、照射後の敏感な肌は紫外線を浴びることで、色素沈着や炎症後色素沈着(PIH)のリスクが高まりますので、適切な保湿や鎮静ケアで肌のバリア機能を回復させましょう。
ヒリつきや赤みなどの症状が改善しない、または悪化する場合には、早めに施術を受けているクリニックに相談しましょう。
このように、顔の医療脱毛は施術を受けて終了ではなく、デリケートな状態の肌を守る意識が大切です。
シミ・そばかすに照射をすると色が濃くなるリスクがある
医療用レーザーは、黒色のメラニン色素に反応する性質があります。
シミやそばかすなどの色素沈着部分に照射すると、炎症やメラニンの過剰生成が起き、一時的に色素が濃くなってしまう可能性があります。
基本的に、色素沈着や炎症後色素沈着(PIH)を引き起こす可能性をふまえて、シミやそばかすの多い箇所は避けて照射をしてもらうことができます。
とはいえ、全てのシミ・そばかすを避けることは難しく、アンケート調査でも「シミやそばかすが濃くなったと感じた」と回答する人が、全体の7%いるという結果でした。
また、肝斑(かんぱん)がある場合は、レーザー照射によって悪化するリスクがあるため、特に慎重な判断が求められます。
※肝斑とは:しみの一種で、左右両方の頬にぼんやり広がるのが特徴です。
シミ取り専用のレーザーを併用するケースもありますので、事前のカウンセリングでは、シミやそばかす、肝斑(かんぱん)などの状態についても詳しく医師に伝え、適切な施術を相談してください。
照射前後に使用できない塗り薬・飲み薬がある
医療脱毛を受ける際に注意が必要な薬剤があることをご存知でしょうか。
内服している薬によっては、肌が光に敏感になる「光線過敏症」を引き起こす可能性や、レーザー照射との併用で肌トラブルを引き起こすリスクが高まります。
以下の薬剤はその一例です。
- 一部の抗生物質や抗真菌薬
- 解熱鎮痛剤
- ホルモン剤
- ニキビ治療薬など
薬の成分によってリスクが異なっていたり、適切な休薬期間を設けなければならない場合もあるため、服用中の飲み薬や塗り薬がある場合は事前に医師に相談しましょう。
併せて皮膚疾患やアレルギー歴についても詳しく伝えておくことで、安心して施術を受けられる可能性が高まります。
また、基礎化粧品や日焼け止めにも注意が必要な場合があります。
- ピーリング系化粧品(酸を含む製品)
- アルコールや香料を含む化粧品
- 美白成分が強い化粧品
- 紫外線吸収剤を含む日焼け止め
- ウォータープルーフタイプの日焼け止め
- 色付きの日焼け止め(トーンアップ効果のあるもの)
脱毛後の肌は非常に敏感なため、刺激の強い成分を避け、低刺激で保湿効果の高いアイテムを選ぶことが重要です。
普段から利用しているアイテムに不安がある場合には必ず、事前に医師へ相談をしましょう。
麻酔代・剃毛代などが別途かかるケースがある
顔脱毛では、クリニックによって費用設定が異なり、使用するレーザー機器の種類、地域やクリニックの規模、ブランド力などによっても変化します。
施術料金以外に追加費用が発生するケースもあります。
メディクレール編集部が実施したアンケートによると、18%の人が「麻酔代・剃毛代等の追加費用がかかった」と回答しています。
一部のクリニックでは麻酔クリームが施術費用に含まれていることがありますが、麻酔代は別途請求となることも多いようです。
痛みを感じやすい鼻下などのエリアでは施術時に麻酔の利用を希望できるため、痛みに不安がある場合は、カウンセリング時に麻酔の有無や費用についても確認しておきましょう。
また、予約変更やキャンセル時の手数料、カウンセリング料、初診・再診料、薬代などが発生するケースもあります。
医療脱毛は自由診療のため、医療保険は適用されないため事前に確認をしておくと安心です。
その他にも、初回に契約をした回数では満足のいく効果を実感できずに、最大10回以上の施術を追加で契約する人も存在するようです。

クリニックによっては回数を追加する際に、契約内容の変更手続きや事務手数料として1,000円~3,000円程度、請求されることがあります。
クリニック選びの際は基本料金だけでなく、発生する可能性のある追加費用やその内訳についても事前に確認し、複数のクリニックを比較検討することをおすすめします。
顔脱毛のクリニック選びで確認したいポイント
顔の医療脱毛で、安全に施術を受け、よりよい効果を得るためには、適切なクリニック選びが重要です。
クリニック選びで重視したポイントについて質問したところ、「通いやすさ(56%)」や「予約の取りやすさ(49%)」、「費用の安さ(47%)」を重視した人が多いことが分かりました。※複数回答可の質問
ですが、実際にデメリットに感じたポイントとしては以下のような声が届いています。
- 他の部分の脱毛を経験していたのである程度の痛みも覚悟していましたが、自分が思っていたよりも痛みを感じました(30代/女性/会社員)
- おでこ部分の髪の毛の生え際部分は照射施術担当の看護師さんによって1cm程間隔をあけたりギリギリまで照射してくれたりと対応が変わる事でバラつきが出て、毎回同じような施術を受けられない事がありました。(30代/女性/パート・アルバイト)
- 鼻下はすごく痛かったです、鼻からの笑気麻酔だったので鼻下の時は麻酔の効きが悪かったです、また脱毛した後は化粧が出来ないので予定のない日にしなくてはいけませんでした。(20代/女性/自営業)
※アンケートの回答については個人の感想であり、効果を保証するものではありません
施術中の痛みや、照射方法への不満、施術前後の注意点による不便さなど、当初重視されていたポイントとは異なる要素が挙げられていることが分かります。
この章では、クリニックを選ぶ際に、「通いやすさ」「費用の安さ」以外にも事前に確認してほしいポイントを紹介します。
医療面での安全性も含めて解説していきます。
医師が在籍しているか
医療脱毛は医療行為であるため、施術前に医師による診察と診断が必要とされており、施術は医師または医師の指示のもと看護師によっておこなわれる必要があります。
この内容について、厚生労働省は以下のような通知を出しています。
「以下に示す行為は、医師が行うのでなければ保健衛生上危害の生ずるおそれのある行為であり、医師免許を有しない者が業として行えば医師法第17条に違反すること。
(1) 用いる機器が医療用であるか否かを問わず、レーザー光線又はその他の強力なエネルギーを有する光線を毛根部分に照射し、毛乳頭、皮脂腺開口部等を破壊する行為」
引用元:厚生労働省|医師免許を有しない者による脱毛行為等の取扱いについて(◆平成13年11月08日医政医発第105号)
カウンセリング時に医師が不在の場合は、注意が必要です。
クリニック選びでは、医師が実際に診察や施術に関わっているかを確認し、信頼できるクリニックを選びましょう。
在籍する医師が、日本美容外科学会を示す「JSAPS」や「JSAS」、さらに内閣府認定の日本美容医療協会(JAAM)など、美容医療に関わる学会に所属しているかどうかもチェックするのがおすすめです。
出典:一般社団法人 日本美容外科学会(JSAPS)
出典:日本美容外科学会(JSAS)
出典:公益社団法人 日本美容医療協会
また、医師が在籍をしていても、適当にカウンセリングをし、個人に合った提案をしてもらえないケースもあります。
前述したように、事前のカウンセリングは非常に重要な場であり、ユーザーからは「肌質やアレルギー、内服している薬」などの情報の共有と「実現したい状態や費用など不安なこと」などの相談をする必要があります。
いくつかのクリニックでカウンセリングを受け、自身が納得できるクリニックを選択しましょう。
取り扱っている脱毛機械は何種類あるか
顔の医療脱毛では、産毛への効果が期待される蓄熱式レーザーや、太い毛に適した熱破壊式レーザーなど、毛質や肌質に合わせた機器の使い分けが大切です。
そのため、取り扱っている脱毛機械の種類が多いクリニックを選ぶことで、選択肢が増えるのはメリットとなります。
顔の医療脱毛で使用されるレーザーは主に以下のような種類があり、それぞれ波長(照射の深さ)が異なります。
- アレキサンドライトレーザー
- ダイオードレーザー
- ヤグレーザー
調査によると、クリニックを選ぶ際のポイントとして29%の人が「脱毛機の種類」を重視していました。
しかし、種類の多さだけで選べばよいわけではありません。
個人の肌質や毛質に合った機器を選択できる技術と、知識を持った医師や施術者がいるクリニックを選ぶことが重要です。
参考:独立行政法人 国民生活センター|美容医療の現状といわゆるエステサロンと美容医療の違い|2023年11月号【No.135】(2023年11月15日発行
経験豊富な医師や看護師が在籍するクリニックを選ぶことで、医療脱毛による痛みを軽減できる可能性もあります。
経験豊富な医師や看護師は個々の肌質や毛質に合わせて機器を選ぶだけではなく、最適なレーザー設定も行うため、痛みを最小限に抑えることができます。
また、照射する範囲や部位によって痛みが強くなる場合もありますが、熟練した技術を持っているスタッフは、状況を判断し、照射のタイミングやレーザーを照射するスピードを調整することで痛みをできるだけ和らげてくれます。
※個人によっても痛みの感じ方は異なり、効果を保証するものではありません
信頼できる医師や看護師のいるクリニックを選ぶことで、痛みの軽減だけでなく、安全で効果的な脱毛が期待できます。
「医師やスタッフの経験と資格」「患者の声や口コミ」なども参考に、慎重にクリニックを選びましょう。
照射可能な範囲はどこまでか
顔脱毛の施術範囲は、医師の判断やクリニックの方針によって異なります。
目の周りや鼻など、安全性を考慮して照射を控える部位もあるため、事前に確認しましょう。
一般的な照射範囲の例は、以下のとおりです。
照射可能な範囲 | 眉毛の上、額(おでこ)、頬、顎、フェイスライン、小鼻、耳など |
照射を控える部位 | 目の周り、眉毛の下、まぶた、鼻筋、鼻の頭、鼻の下、顎下など |
アンケート調査では、27%の人が「照射範囲の広さ」を重視している中、13%の人が「希望する部位に照射できなかった」と回答しました。
安全な施術と希望の仕上がりを実現するために、カウンセリングなどで照射範囲を確認し、自分に合ったクリニックを選びましょう。
メリットだけではなくリスクについても伝えてくれるか
高出力のレーザーを利用することの多い医療脱毛では、魅力的なメリットだけではなく、注意すべきリスクがあります。
効果や利点だけでなく、起こりうるリスクについても包み隠さず説明をするクリニックもありますが、契約を促すために必要最小限の説明しかしないクリニックも存在します。
実際に、以下のような声が寄せられています。
- ほくろにあった毛が濃くなったように感じる。(20代/女性/学生)
- 顔脱毛を受けて後悔した点は、施術後の肌トラブルが予想以上に大きかったことです。施術後、肌が非常に敏感になり、一時的に赤みや乾燥が強く出てしまいました。特に乾燥は思った以上にひどく、保湿ケアを徹底してもなかなか改善しない時期がありました。(20代/女性/学生)
- 眉毛の残すラインをしっかりと指定しなかったため、結構なくなってしまい、アートメイクが必須となってしまったことは後悔しています。(40代/女性/自営業)
こうした施術に伴う痛みや肌の赤み、照射後の注意点など日常生活への影響についても詳しい説明が必要です。
その他にも、顔の産毛は繊細なため、不適切な照射により毛が太く濃くなったり(硬毛化)、むしろ産毛が増えてしまったり(増毛化)する可能性があります。
このようなリスクへの対策や、トラブル発生時の対応方針について具体的な説明があるかどうかは、クリニックの信頼性を判断するために重要です。
メリットばかりを強調し、リスクについて曖昧な説明しかしないクリニックは避け、起こりうるデメリットも含めて誠実に説明してくれる医療機関を選びましょう。
参考:厚生労働省|確認してください!美容医療の施術を受ける前にもう一度!
顔脱毛のメリット・デメリットに関してよくある質問
ここまでで解説した顔脱毛のメリット・デメリットのほかに、よくある質問とその回答を紹介していきます。
同じような疑問を持っている人は、この章の内容を参考に、顔の医療脱毛を検討してみてください。
顔脱毛はしないほうがいいって本当ですか?
顔脱毛をおこなうべきかどうかは、個人の肌の状態やニーズ、予算などによって異なります。
顔脱毛のメリットとデメリットを十分に考慮したうえで判断する意識が大切です。
「顔脱毛はしないほうがいい」という意見を耳にするのは、主に以下の理由が考えられます。
- 施術中の痛みを感じやすいため
- 産毛が多く、効果を実感するまでに時間がかかる場合があるため
- 目の周りやホクロなど、照射できない部位があるため
- 硬毛化や増毛化のリスクがあるため
顔の医療脱毛を経験した20〜40代の女性150人を対象に、顔脱毛を受けて気になった点や不満について質問した結果からも同様の理由がある事が見て取れます。
顔脱毛を受けて気になった点や不満 | |
効果が出るまでに時間がかかった | 25% |
痛みが強い | 19% |
最初に契約した回数では理想の仕上がりにならなかった | 19% |
照射してもらえない箇所があった | 13% |
予想よりも費用が高くついた | 11% |
硬毛化が起きた | 10% |
個人の肌質や毛質によって、痛みの感じ方や効果の現れ方は変化します。
期待する仕上がりや予算をもとに適切な施術回数と、痛みや硬毛化や増毛化などのリスクなどをカウンセリングで契約前に相談することが重要です。

顔脱毛はメリットが大きいと70%の人が回答しているのも事実です。
少ない情報を過信せず、さまざまな情報をもとに納得のいく判断をしていただければと思います。
顔脱毛で毛穴が広がる・老けるって本当ですか?
医療脱毛は毛根に対しておこなう施術であり、肌の老化や毛穴の開きを直接的に引き起こすものではありません。
施術後は一時的に肌が敏感になる場合がありますが、適切な施術とケアをおこなうことで、肌質改善につながる可能性もあります。
実際、アンケート調査では、32%の人が「毛穴が目立ちにくくなった」、25%の人が「肌トラブルが軽減された」との回答がありました。
しかし、効果には個人差があり、すべての人に同様の効果が現れるとは限りません。不安や心配なことは施術前に医師へ相談するようにしましょう。
また、一部で医療脱毛が光老化を促進する可能性が指摘されていますが、明確な結論は出ていません。光老化とは、紫外線によって引き起こされる皮膚の老化現象をいいます。
医療脱毛で使用されるレーザーは紫外線とは異なり、肌の深部にある毛根やメラニン色素に選択的に作用するため、紫外線による光老化とは異なるメカニズムと考えられています。
ただし、紫外線は肌老化の大きな原因となるため、適切な紫外線対策は重要です。
しかし、医療脱毛は肌に悪影響を与えるというよりも、適切な施術とケアをおこなうことで、美肌効果が期待できる可能性があります。
参考:J-STAGE|特別解説特集「レーザー安全の現状」光が皮膚に与える影響
医療とエステで顔脱毛の効果は変わりますか?
医療脱毛とエステ脱毛では、使用する機器や施術方法が異なるため、効果にも違いがあるのが一般的です。
医療脱毛では、医療用レーザー機器を使用して毛乳頭を破壊し、その毛穴から毛が生えてこなくなることを目指すものです。そのため、より高い脱毛効果が期待できるとされています。
一方、エステ脱毛では、IPLなどの光照射機器を使用し、肌への負担を抑えながら脱毛をおこないます。
エステ脱毛の効果は永久的ではありませんが、毛周期に合わせて施術を続けることで、ムダ毛の目立たない状態を維持できる可能性があります。
一時的な効果ではありますが、自己処理の頻度を減らせるでしょう。
参考:公益社団法人 日本美容医療協会|美容医療広告についてのご注意
医療脱毛とエステ脱毛の主な違いを、以下の表にまとめました。
医療脱毛 | エステ脱毛 | |
---|---|---|
使用する脱毛機器 | 医療用レーザー機器 | IPLなどの光照射機器 |
脱毛のメカニズム | 毛乳頭を破壊し、毛が生えてこなくなることを目指す | 毛の成長を抑制し、毛量を減らす |
脱毛効果 | 高い脱毛効果が期待できる | 一時的な減毛効果が期待できる |
肌への負担 | ある場合がある | 少ない場合が多い |
痛み | 痛みを感じることがある | 痛みが少ない場合が多い |
施術回数 | 少なめ | 多め |
費用 | 高め | 低め |
脱毛方法を選ぶ際は、医療脱毛とエステ脱毛それぞれの特徴を理解し、自身のニーズや肌質に合った方法を選択することが大切です。
目標達成までにかかる総額だけではなく、1回あたりの費用も考慮しましょう。
クリニックによっては、1回あたりの料金や回数別の料金を提示している場合もありますので、金額の内訳も確認するとよいでしょう。
まとめ
本記事では、実際の体験談をもとに顔医療脱毛のメリットとデメリットについて紹介しました。
顔脱毛は「メリットが大きい」と回答している人が約70%に対し、「デメリットが大きい」と回答する人が約7%存在します。
この違いが生じた理由として「化粧ノリがよくなる」「毛穴が目立たなくなる」「自己処理による肌トラブルが減る」などの魅力と、それに伴うリスクや注意点を把握できているか、というポイントが関係していると考えられます。
顔の医療脱毛を契約する前に知っておいてほしい、リスクと注意点を以下にまとめます。
- 照射後は肌が敏感になり、肌トラブルに繋がる可能性がある
- シミ・そばかすに照射をすると色が濃くなるリスクがある
- 照射前後に使用できない塗り薬・飲み薬がある
- 麻酔代・剃毛代などが別途かかるケースがある
- 初回契約の施術回数だと不足する場合がある
これらのリスクや注意点は、事前にしっかりと理解し、生じた場合の対処法や事前の対策をすることで、安心して顔脱毛を受けることができます。
しかし、契約前の医師への相談が不足していたり、納得しきれていない状態で契約をしてしまうとデメリットに変化する可能性があります。
顔脱毛で期待する仕上がりを、安全に実現するためには、「自分の肌質にはどのような脱毛が合うのか」「どのような薬、化粧品は使用を避けるべきなのか」など適切な知識を持つ医師に相談をすることが重要です。
そのうえで、メリットだけではなく「顔の医療脱毛のリスクやデメリット」まで包み隠さず伝えてくれる信頼できるクリニックを選ぶことが、顔脱毛のメリットを実感するための一番の近道になるでしょう。
クリニックを選ぶ際には以下の4点を確認しましょう。
- 医師が在籍しているか
- 取り扱っている脱毛機械は何種類あるか
- 照射可能な範囲はどこまでか
- メリットだけではなくリスクについても伝えてくれるか
クリニックを1か所見て判断するのではなく、数か所のクリニックでカウンセリングを受け、自身にあったクリニックを選びましょう。